解体通信
新解体 第37号(2020.04)
総務情報委員会
家屋解体工事における、CCA処理木材の分別が重要視されています。現場で間違いなく、取り外しから処理まで行なう手引きを紹介します。
□ CCA処理木材とは
・木材の防腐、防蟻目的でCCA(クロム、銅、ヒ素化合物系木材防腐剤)を土台、電柱等の木材内部に加圧注入処理したもので昭和40年初めから使用されてきた。
・特に昭和53年から平成8年頃までの住宅の土台に多く使用さている。
・昭和9年以降は、ヒ素やクロムを含まない低毒性の防腐剤への転換が進んでいる。
□ 使用部位
・土台用が90%、その他大引き、根太、外構デッキ、木質パネル工法の枠材。
・土台だけと思っていたら、大間違いである。
□ 判別方法
(目視)
・色は薄緑色であるが、表面の汚れで見分けることは難しい。
・明示するインサイジング(刺傷)、JAS表示を確認する。
(試薬)
・注入薬剤が、試薬に反応するが、少量の注入木材であると難しい。
・クロムアズロールSという試薬を蒸留水とエタノールに溶かした液体を塗布すると青に発色する。
□ 分別の流れ
(施工前)
・建築年度の確認
(設備、内装解体)
・まずは土台の判別をし、土台に使用していなければ、他もない。
・土台に使用してあれば、大引き、根太も疑う。
(上屋の解体)
・床廻りを残して上部を解体。
・最後に分別解体により、床廻りを判別、撤去する。
・分別撤去したCCA処理木材は、マーキング等をして他の発生材と混合しない。
(処理)
・CCA木くずは、単独で焼却施設又は、管理型処分場へ搬出する。